今年4月から中学3年の長男。
本人が、4月から塾に通いたいと言うので、近隣で体験を申し込んだ。
1つは地元でいくつかの教室を運営している集団タイプの塾。
もう1つ、比較対象として家庭教師と個別指導塾として全国で有名なトライ。
私自身の経験からすると、ベビーブーム世代の私の頃はまだ受験戦争と呼ばれていたけれど、私は高校受験のために塾に通う意味がよく分からなかった。
私の地域には高校がたくさんあって、レベルも様々だったから、自分の実力で入れるところを受ければいいじゃない?と思っていたのだ。高校を選ぶという意識がまだ低かった。
しかし、中3の夏休み前になり、自分でも本当にこのペースでいて大丈夫だろうかと少し心配になった。
3年分の勉強なんて何から手をつけていいのか分からなかったから。
それで、塾に行ってみたいと思った。
でも、友達が電車に乗って通っている街中の大きな塾は学校で授業を受けるのと違わない気がして、意味があるのだろうかと疑問だった。
私の性格上、家庭教師のように私が1人では理解が今ひとつのものや練習したいものだけに絞って習いたいと思った。
そんな時、家が近くだった友達が、一緒にここに行かない?と1枚のチラシをくれた。
少人数制の塾とのこと。
夏休みは週5日で料金は他の塾ではあり得ない安さだったと思う。
少人数というところが私に響いて、これなら試しに通ってみようと思い、体験も行かずに、母に夏はここに通いたいと言ってお金をもらった。
教室はうちから歩いて10分くらいの場所で、1階がタイヤ屋さんの2DKのアパートだった。
生徒数は6人。男子2、女子4、うち、同じ中学の子が4人。
先生は地元の国立大の学生アルバイト。
これなら、質問も気軽に出来るし、私の理想の雰囲気だと思った。
実際、先生は学生なのでタメ口で友達のように会話でき、雑談も混じりながら演習問題、解答と解説を繰り返す。
3年間の復習が着実に出来ていった。
最初の頃は数学の公式や社会の内容などすっかり忘れてしまっていて、問題は間違いだらけだったのが、毎日やる事で、だんだん思い出されて解けるようになった。
毎日、友達と会って大学生の先生とおしゃべりして楽しかった。
うちは共働きだったので、私も兄も学校の勉強や受験には自分で向き合うしかなく、母は何も気になっていないようだった。
私なりに計画的に復習が進んでいき、受験勉強の土台が夏休みで築かれた。
2学期に入っても塾にはしばらく通い、演習問題を色々解く事で、問題慣れしていった。
12月になると、塾の友達はみんな、引き続き冬講座の申し込みをしたが、私は12月で塾はおしまい。
後は自分のペースで必要な部分の勉強を重点的にして、受験本番まで集中しようと思った。
なぜなら、塾の日は帰りが夜10時頃になり、それから晩ごはんやお風呂を済ませると更に勉強しようという気持ちが湧かなかったので、週の半分は受験勉強をしていないような気持ちになって焦り始めたから。
こんな風に、私の時は塾に通ったのは約5ヶ月程度だったので、長男もまだ時間があるように思っていた。
けれど、長男の部活仲間は半分が中学2年で塾に通っていると分かり、また、私が中学生の頃に比べると長男の定期テストの点が伸び悩んでいたり、テスト前も勉強がはかどらない様子だったので、勉強をする習慣を早めにつける必要があると思った。
なんと、長男の志望校は私の出身高校なのだ。
だから尚更、長男の今のテスト結果では合格が厳しそうなのが分かる。
私が生徒だったウン十年前と比べ、はるかに高校の周囲の環境が良くなり、人気校となっているので、私の頃より倍率が高くなって難易度は高いと言われている。
ただ、私はベビーブーム世代のため、そもそもの受験者数が今とは違う。私の頃は公立の倍率はどこの高校も2倍以上が当たり前。それが今は2倍未満の学校ばかり、更に1.1台のところもけっこうあって。私から見たら、どこも倍率低いのだけど…
高校の学生の傾向としては、割と精神的に落ち着きがあって素直、何事にも真面目に取り組む人が多いという印象で、私は過ごしやすかった。今もこの傾向なら、私立高校よりも長男には向いていて、楽しめそうかなーと思っている。
2校の塾を体験した結果、選んだのはトライのほう。
理由はかなりはっきりとしている。
最初の体験が集団型だったのだけど、先生は悪い人ではなかったし、同じ部の仲のいい友達も通っていたので、本人も私も、最初の体験後、この塾でいいか、という気持ちで固まっていた。
私自身が当事者だった時は、集団型では学校の授業と同じだから意味がない、と思っていたくせに、長男が当事者となると、同じ勉強を2回すれば覚えるんじゃないの?と簡単に考えてしまう。
しかし、翌日トライに行くと、前日の集団型の塾と比べ、長男の性格診断テストをやったり、本人の普段の勉強についてアンケートをとったり、その上で、受験までの日程表を見ながら、この時期にはこのような段階に来るのが理想、といった具体的な説明をしてくれて説得力を感じた。
授業は完全にマンツーマンで、これというテキストを最初から購入させるのでなく、本人が強化したい科目や単元を中心に授業をカスタマイズしてもらえて、次回までの毎日の課題も考えてもらえる。
更に、オンラインで視聴できる集団授業を配信していて、今から8月までは特典として無料で視聴できる。
そうすると、オンライン授業が集団型教室の役割で、プラス個別指導を受けて分からないところを教わって演習問題を自分でとけるまでじっくりやれるので、むしろお得感。
決まった問題集を1ページ目から順番に出すという宿題ではなく、本人にとっての弱点を潰して行くような課題を出してもらうなど希望できる。
こちらが受け身にならず、計画立てて毎回の授業を利用すれば、集団型よりも成績にすぐに結果が現れそう。と思った。
さすがはトライ。
受験のプロフェッショナルだなと感じた。
月謝は、前日の集団型の週2の月謝よりも、こちらは週1(150分)で月1万4、5千円高い。入試までが10ヶ月くらいなので、トータルの差額は15万円くらい?
しかし、一貫して個別指導なので、集団型のように夏季講座、冬季講座は無く、そういう追加料金を考えたら同じかな。
さて、長男はどのくらい伸びしろ持っているのかなー