おしゃべり好きワーママの話のタネ

おしゃべり好きな私の脳内に溢れている話題を好きに綴っています

読み聞かせ

子どもたちの乳幼児期、自分の判断が全く信用できなかった私は、とにかく何十冊と様々な角度の育児書を読み漁った。

読んだ本全てを実践できるわけではないし、育児に正解は無いと分かっていたが、少なくともこれはしないほうが良いとか、しても本当はあまり効果がないとか、これはこういう事に役立つから必要だとか、私が育児する上で判断基準にする手がかりが欲しかったのだ。

 

私がコレ間違いないと自ら確信持っていたのは、子どもとのコミュニケーションは多いほどいい、周りの大人は穏やかで楽しい空間を保てるだけ保つのがいい、自分がされてイヤな言動は親だからって子どもにすべきではない、ということ。

 

それ以外は、テレビをどのくらい見せていいのか悪いのか、ゲームやスマホはある年齢まで一切触れさせるべきでないかどうか、お菓子はある年齢まで一切与えないべきかどうか、食べ物の好き嫌い、公園での遊び方、幼児期の教育、しつけの仕方とタイミング、、、

 

どれも、自分で判断するのは不安だった。

 

自分が育児書で読んだ知識から実践していることは、結局は何年か経ってみないと正解だったかどうか検証できないことだし、何を持って正解とするかは人それぞれなので、全ては私の自己満足だと思い、周りの育児中の友達に敢えて育児についての自分のアイデアは話したことも無かった。

 

振り返って見て、概ね結果が出て、やって正解だったと言えるものは、読み聞かせ。

 

幼少期の読み聞かせは、やはりいいことばかりだと改めて感じている。

 

私自身、保育園の先生がお昼寝前に読んでくれた絵本

「こぎつねコンとこだぬきポン」や、

「3びきのやぎのガラガラドン」、

f:id:cmartinix:20230107105114j:image

母が寝る前に布団の中で読んでくれた、

厚い童話集の「むかしむかし」や、

松谷みよこさんの「モモちゃんとプー」、

f:id:cmartinix:20230107105123j:image

学童でお昼寝のときに先生が読んでくれた、

吉四六さん」や、

「おおどろぼうホッツェンプロッツ」。

f:id:cmartinix:20230107105134j:image

いつも興味深く聞いた。

繰り返し繰り返し読んでもらったから、ストーリーは今も覚えている。

 

自分で読めるようになると、ヒマさえあれば何度も同じものを繰り返し読んだ。

本が大好きになり、大きな本屋に行くとワクワクし、学校や町の図書館で何時間も本を読みふけるのは幸せだった。

小学生の頃は自分で物語を創作したりもした。

 

その実体験から、子どもを本好きにするには読み聞かせがよいという説には納得していた。

 

長男が生まれて以来、私の母はうちに来るたび何冊も絵本を買ってきた。

母は私が子どもの頃、オモチャはほとんど買ってくれなかったが本を買うお金は渋った事がない。

それで、長男が2才くらいの時にはうちの本棚に50冊くらい絵本があった。

その後も増え続け、夫に大きな本棚をオーダーで作ってもらった。 

 

毎晩、長男はそのコレクションの中から、寝る前に読んで欲しい絵本を10冊以上選んで持って来たものだ。

長男が小学校低学年までは寝る前に本を読むのが日課だった。

 

セオリー通り、長男は無類の本好きになった。

 

先生のタイプにもよるけれど、長男の本好きを驚いて褒めてくださる担任の先生もいた。

授業の合間の5分間すら引き出しから本を出して読んでいたそうだ。

 

しかし、本好きになったからと言って学習にどんな良い効果があるかについては、長男が小学生の頃はあまりピンと来なかった。

長男はボーイスカウトでリーダーの子にメールを送る時には毎回私に何と送ったらいいだろうと尋ねて来たし、夏休みの宿題の日記は私がついていないと書き始めなかったし。

「本が好きでも文章を作る能力は別なのね…」と私は感じていた。

 

ところが、小6のとき、長男の作文が地域のコンクールで奨励賞に選ばれた。

本人にとっては大きな事ではなかったようだったが、私はその作文を読んで、良く書けていることに驚いた。

いつの間にか文章の構成能力が上がっていたのだ。

長男が好んで読むSF児童書に似た文体で、明らかに読書で培われた文章力だった。

 

更なる効果は中学生になった時に際立って来たと思う。

長男の性格的に、学校の勉強が大好きとか、成績1番を目指してガリガリやるという事は無かったけれど、いつも国語の成績が突出しているのだ。

試験前は部活が休みになるので、放課後や土日のゆとりをまずはゲームを楽しんでいたような長男は、全体的にはどのテストも70点未満にならない程度。

しかし、国語はそのくらいの勉強量でも90点以上を毎度キープできるのだ。

 

県の学力検査のような、範囲も分からない試験でも国語だけ突出して満点に近い得点。

 

国語は漢字も覚えていないと点数稼げないものだけど、長男が漢字を黙々と練習している様子はない。

どうしてるのか聞いたら、読書の習慣で熟語はどう読むのかだいたい推測できるらしい。

そういう感じで、漢字も書いて練習するほどの事ではないのかも知れない。

読書によって同じ漢字に出会う機会が多ければ覚えてしまうのだろう。

 

私は、読み聞かせが子どもには大切って話、ママは必ず子どもの幼少期にどこかで見聞きするものと思っていた。

しかし、最近になって同じくらいの子どもがいる長いつきあいの友達の中で、子どもが読書の習慣がなくて中学生になってどの教科も試験問題の文章を読む力が無くて酷い成績だと嘆く話を複数聞いた。

 

小学生の間は算数だと計算問題だし、社会や理科は絵でどちらが正解かとか、正しい組み合わせを線で繋げるとか、名称を候補から選ぶとか、そんな出題が多い。

なので、国語以外は本好きかどうかはテストの成績にあまり関係なかったらしいのだ。

 

それが、中学校で勉強の内容がガラリと変わり、応用が効かなくてはならないし、どの教科もよく出題文を読み解かないと解けない大問が入るようになるので、読むことに慣れていない子はそこで諦めがちになるらしい。

 

友人は、読み聞かせが子どもを本好きにするなんて知らなかったと言っていた。

 

教科書はどの教科だって文章の連続だし、自分で勉強するにはとにかくたくさんの文章を読みまくるしかない。

私は、毎日英語学習をしているが、やはりひたすら沢山の英語の文章を読みまくっている。

英語の勉強法も「多読」に尽きるという説が最近よく言われているし、多読によって日常会話がより知的なものにブラッシュアップされるのはその通りだと思う。

 

幼い頃の読み聞かせが子どもを本好きにするのは長男で実証された。

もちろん、全ての子に当てはまるわけじゃなく、お母さんが読み聞かせしてないのに本大好きって子、読書しないけど努力家で集中力があって、私よりもいっぱい勉強して成績のいい同級生もいた。

だから、読み聞かせしてなかったら不正解ってことは決してない。

読み聞かせ→本好き→学校の勉強に役立つという方程式が正解だという話。

 

とは言え、あくまでもうちの長男のケースは公立の小学校、中学校に進学する子の学校の成績に限っての検証結果に過ぎないワケだけど。

私立中学では、この程度では落ちこぼれ認定なのかも知れないし😅

学校に行かない選択をしてスポーツとか音楽とかの才能を伸ばす子なら、そもそも学校の教科書もテストも関係ない…

 

でももし普通に公立の小中学校に行くなら、学生時代に人よりできる科目があるとか勉強に余計な苦労をしなかったという体験が、後の本人の自信や何かへの好奇心や、意欲を向上させるきっかけになり得るので、読み聞かせしてムダにはならない、と思える。