このたびNetflixに登録したところ、Leaving Neverlandというタイトルのドキュメンタリーを観てしまった。
少年の時にMichael Jacksonと友人になった2人の男性が、当時Michaelから性的虐待を受けていたことを告白したドキュメンタリー映画。
初めは、またか!亡くなってからも売名目的でこんなことする人がいるのか!と、ウンザリしながら、どんな嘘をついているのか確かめてやろう、、という気持ちで見始めたのだけど…
私は大学時代にMichaelのHistoryツアーライブに行って以来、Michaelマジックにかかりきりで、20年以上の筋金入り大ファン。
アルバムは全て集めたし、書店や古本屋でMichaelの自伝MOONWALKERや、Michaelの母親キャサリンの書いた本、Michaelと噂のあったブルックシールズの本まで、Michael関連の本を見つけると何でも購入した。
洋書コーナーにあるイギリスやアメリカのタブロイド誌すら、Michaelの記事を見つけると買って何回も読んだし、
ヤフオクや、海外の古着屋などでMichaelグッズを見つけると購入したり、もうただのファンでなくコレクター、趣味の域だった。
ディズニーランドがMichaelを追悼してキャプテンEOのアトラクションを再開した時にも家族でディズニーランドに行った。
ダンス、パフォーマンス、ボイスパーカッション、作曲、短編映画と才能に溢れている上に完璧主義者で、世界中に熱狂的ファンが多くいて、70年代、80年代、90年代、2000年代と時代が移り変わって音楽のジャンルが多様化したり、メディアが進化していってさえ、褪せることなく時代に合わせた曲や映像で常に老若男女、有名アーティストたちも惹きつけ、亡くなった後にも更に熱狂的ブームを起こした。こんな存在って、オードリーヘプバーンとかビートルズとか、過去のスターにはいても、常に現役で人気を維持し続けたのはMichaelの他に思い当たらないほど偉大な人だと思う。
奇行がバッシングを受けた事は何度もあったけど、私は、Michaelに関する本をたくさん読むうち、あの奇行の数々も全てMichaelの計算の上での行動と考えるようになった。
小さい子どもたちにいつも囲まれ、ネバーランドのあの常軌を逸したファンタジックな住まいでの生活は、浮世離れした印象を与えるため。
リサマリープレスリーとの結婚も、Michaelの相手として話題性がある。
その後、デビーロウという、ぱっとしない普通の中年白人と結婚し、二世誕生の流れは、理解し難い奇妙な結婚で、世界中の注目を集めた。
全て計算だと思った。
Michaelは生まれながらのパフォーマーで、生きている限り、伝説になるべき人間を公私ともに演じ続ける人なのだ、敢えて謎めいた生活をしてるのだと思っていた。そのファンタジックなキャラも面白くて惹かれていた。
これほどMichaelを神のように崇拝していた私ですら、このドキュメンタリーを最後まで見て、初めてMichaelJacksonのことを疑ってしまった😥
私の中で出た結論は、
たぶん、、、この2人は嘘をついていない😰
そう思ってしまうくらい迫真の証言。
証言は、Michaelと知り合ったところから始まり、家族がMichaelにどのように取り込まれていったか、性的虐待を受けていた当時の本人の心理、長い間誰にも訴えなかったり他の被害者の裁判では擁護までした被害者の心理が詳細に語られる。
2人は、性的虐待を受けていてもMichaelを嫌悪するどころか、ずっとMichaelを愛して崇拝していた。自分が選ばれし者だと思ってMichaelの行為を受け入れていた。
偉大なMichaelから自分がされている行為を虐待だとは気づけない心理状態だったのだ。
その反面、2人ともが、成長する過程で心を病んでいく。無意識のうちに、Michaelから受けた虐待行為が2人の心を少しずつ蝕んでいた様子が痛々しい。大人になってやりたかった職業につき、好きな女性に出会って結婚し、順調に幸せな生活を手に入れたのに、メンタルの症状は悪くなるばかり。
周りはカウンセリングを勧めるが、なぜか頑なに拒む。
そういう長期間の過程の説明は、体験した人でなければ語れないような具体性のある話だ。
2人それぞれが別の人生を歩んでいたのに、ずっと誰にも話さず被害体験を心に封印していたり、心が蝕まれ夫婦でその症状に悩んだりという似た経験を経ていることや、ついに家族に被害を打ち明けた時の状況の説明がすごくリアル。
過去、オウム真理教の信者の女性が何人も、あの気持ちの悪い教祖から性的被害を受けていたとか、最近では、カトリック教会の神父から多くの少年が性的虐待被害を受けていたことが問題になっているけれど、Michaelの被害者も、これと同じ構図だと思う。
あまりにも偉大な存在のMichaelから、まだ分別つかない少年が寵愛を受けて、自分の親までMichaelに舞いあがっている状況で、何となく遊びの延長のノリで「僕らが愛し合っている証拠だよ」といって、2人だけの秘密として性的な行為をされてしまっても、それが不適切で違法な行為だとか気づくことは不可能だろう。
2人は自分の意思でその行為をしていると思っていたといったことを証言している。
世界中にファンのいるこの偉大な人が違法なこと、邪悪なことなどするはずない、子どもがそう考えてしまったことには共感できる。
一方でMichael自身は、世間的にはバレれば身の破滅になる行為だとは分かってやっているものの、完璧主義者なだけに、日頃の行いは礼儀正しくて、エリザベステーラーやスピルバーグなど、たくさんの有名人を友達にして信頼を得ていて、身近な人から疑われることがないことは分かっていた。
更に自分の莫大な財力によって、ネバーランドの使用人たちは、少し違和感を感じたり、妙な痕跡を見たとしても、見て見ぬふりをすることも分かっていた。
自分は素人の家族を簡単に虜にできる存在であることも分かっていた。
だから、自分のお気に入りの少年と好きに愛し合うことは簡単なことだった。
しかも、少年たちは泣いて嫌がることなく、自分と一緒にいたがるのだから、そのような心理的操作ができている限り悪い行為ではない、と勘違いしてしまっていたのではないかと思う🥺
ここまでの犯罪行為ではないとしても、海外のセレブたちの遊びや金の使い方は私のような一般人の想像や常識をはるかに越えているところがある。
それが性的な方向に走ってしまう人が、ここ最近は頻繁にスクープされて芸能界から干されてしまっている。相手は成人だけれども…
やはり、セレブになって周りから手厚く歓迎される存在になると、だんだん多少の無茶を通せると勘違いするものなのだろう。
もしMichaelに少年に興味を持つ性癖が無く、普通に同じ世代の女性(か、同性でもいいけど)と恋愛を楽しむ人だったなら、こんな悲劇は起きなかっただろうけれど、興味の対象が少年だったばかりに、Michaelの偉大さはこういう気の毒な少年を恐らくたくさん生み出してしまった😥
とても残念でならないと思うにつけ、いったいこの少年好きという性癖はどうやって形成されるのかについて、すごく興味がわいてきた。
女性が幼い少年や少女にこのような加害をする事件は少ないのに、男性の場合は日本ですら頻繁に起きる😢何が原因なのだろう。
Michaelファンや親族は、ドキュメンタリーを実際観たのかどうかは分からないが、2人の証言を売名目的のフェイクと批判しているそうだ。
けれども、2人はMichaelの財産管理団体に訴訟を起こして既に敗訴してるそうだし、お金目的はその時点で果たせなくなっているのだから、更に家族を巻き込んでまでこのようなドキュメンタリーを作って、受けてもいない性的被害を訴えるメリットは無いだろうと私は思う。
2人の職業からすれば、むしろMichaelと親しかったこと、才能を評価されていたことを売りにしたり、Michaelと過ごしたエピソードを本やドキュメンタリーにした方が更に有名になれてメリットは大きいはずなのだ。
ましてや、2人はMichaelを崇拝していたし、Michaelに寵愛されてたのだから。そんなMichaelのことを、亡くなってから10年も後に、嘘で汚すようなことをするはずない。
ドキュメンタリーで流れる当時のツアーやその移動の映像。常にMichaelは寵愛する少年を連れている。少年と2人で車に乗り込み、ホテルに駆け込む。動物園などへの観光も常に少年と連れ添っている。
そして、一緒にいる少年はMichaelの手を握り、ピッタリ寄り添って、明らかに距離が近く恋人同士の雰囲気。Michaelが、性的関係を持つことで少年を自分に陶酔させていたのを物語っている。
2人の証言が事実なら、Michaelが過去に起こされた2つの刑事告訴での被害少年たち以外にも、かなり多くの少年がMichaelの恋人になっていただろうと思うと、すごくすごく、気持ちが沈んでしまった…😔
このドキュメンタリーが、今被害に遭っている子どもが助けを求めるきっかけになればいいけど。